2014年8月2日土曜日

展示のお知らせ

陶器の前沢幸恵です。
個展のお知らせをさせて頂きます。


前沢幸恵作陶展


●京王百貨店 新宿店6階 美術・工芸サロン
●8月7日(木)~8月13日(水)
●10時から20時まで ※最終日は午後4時閉場






緑の模様が裏側に透けて出る、ガラスのような質感の陶器から、様々な化粧土を使った粉引の造形作品まで、夏の器を中心に、水指、花器まで種々様々展覧致します。
厚い毎日ですが、見た目には涼しい作品ですので、ご高覧頂ければ幸いに存じます。
宜しくお願い致します。


いろと制作スタイルについて


陶器の前沢幸恵です。

3回から初参加で、まだ実際に作品もご紹介出来ていないので、大きな部分、私の制作スタイルといろについて書かせて頂きたいと思います。


自己紹介と色についてで書かせて頂きましたが、私の作品は、大きく分けて2パターンあります。化粧土を使った粉引系と、金属を使って模様を透かすもの。よく、見た目が全然違いますねと言われます。模様が盛り上がっているところは共通しているのですが、見た目の印象は大分違うかもしれません。


私が思っている工芸の一番好きなところは、素材の魅力です。

私は粉引も、透けているものも、共に自分の中では土からの魅力を感じました。私は、粉引の作品は主に手捻りやタタラ成形によって作ります。透けているものは主にろくろ成形です。それはいろから、すなわち表情から選択しています。粉引の作品は白化粧が窯の中で赤土と混ざり合う大きなパワーを感じています。金属が透けて出ているものは、むしろ逆で土の繊細さを感じます。粉引は手捻りによる大胆な、透けているものは主にろくろによる均一で繊細なイメージ。


素焼きの状態。まだ内側に描いた模様は浮き出ていません。
本焼き後。内側の模様が薄い生地を通して浮かび上がってきます。



焼成で得られた素材の魅力を、自分の形や今現在の私の意志や観念を掛け合わせて、最大限出そうと考えた結果が、現在の制作方法になりました。

しかし、工芸の、作り出されるいろや形は技術とは切っても切れない関係です。まだ私の今の技術では見られていないものがたくさんあると思います。

また、今の私が考えるいろから導き出されたものなので、これからまだまだ色々な経験を経て変わる事だとは思います。

日々技術を磨きつつ、一歩一歩土の持つ違ういろをあれこれ探して―

作陶していきたいと思っています。

2014年8月1日金曜日

日本の伝統色という色見本 土屋直人

DICという色見本があります。
実際に染料で同じ色が出せるかというと絶対に無理なことなんですね。
顔料なら何とかなるような気もしますけど。??
さらに使っていると徐々に擦れて色褪せしてきます。
では、なぜ工房に色見本があるかというと、
このDICには、混色の比率が書いてあるのです。
これがものすごく役に立ちます。
データも見ずに染液を作って、どうしても目的の色にならない時など
何を混ぜればいいのか教えてくれるのです。